熱紙19号
二人の結婚をお祝いする本が完成しました。
●絵
嘉江
神谷あるて
皆藤齋
山本悠
こなちゃん
二艘木洋行
福士千裕
しわしわ
ゆかまん
りりA錠
とっしゅ
ジーエヌシーケイ
tutoa
すけちゃん
一輪社
すずま
●編集
tutoa(アントニーの誘惑)
すけちゃん(金閣寺の裏には何があるか)
●翻訳
すずま
値段は800円
内容の紹介をどういう風にするのがいいかわかりません。上のは福士千裕さんの絵。本書では嘉江さんや二艘木さんの絵に描かれたような人物を流用しています。そういうのが多くて説明がしにくいです。
tutoaさんとsukechanさんと付け足しで藤がそれぞれ編集した3つの物語が入っています。頑ばって読まないとおもしろさが出てこない本になったと思うので頑ばれる人は頑ばってほしいです。
sukechanさんが書いた「金閣寺の裏には何があるか」のはじまり。この書き出しがライトノベルか美少女ゲームみたいな感じがしていいと思いました。これだと褒めていないようだけど気に入っている部分。
制作のしおりからの抜粋。しおりは18号でも作りました。何事においても説明するのが下手なので作ってみています。
制作のしおりトッシュ用。すずまさんに英語をチェックしてもらいました。19号は日本語と英語で読むことができます。英文への翻訳は(後書きを除いて)全てすずまさんの働きです。断然トップの仕事量・・・・・・。
しわしわさんの描いた絵。カラーで描いてくれた人もいたのに本文スミ一色です。悩ましい。多分カラーもバンバン使えばよかった。tutoaさんもsukechanさんも色を使わない判断をしたのです。なんでなのか聞きたい。聞きたいことがかなりあります。とくにtutoaさんの仕事に関して質問がたまっています。
sukechanさんによる漫画形式の原稿。編集段階でばらばらにしました。このへんの説明も面倒です。
同じく一輪社さん。
これに影響を受けました。
編集について相談役として活躍した山本悠さんによるレイアウト案です。実現しなかった幻の漢文調。僕は源氏物語を大いにパクろうとして挫折しました。
やっぱりうまい説明ができないので読んだ人にたくさん教えてほしいです。よろしくお願いします。
☆彡Happy New Issue☆彡
●PICTURE
Tosh
LLAJ
yukaman
GNCK
Yuu Yamamoto
Hiroyuki Nisougi
Chihiro Fukushi
siwasiwa
Itsuki Kaito
Yoshie
Kamiya Allte
Konachan
tutoa
Suzuma
sukechan
Ichirinsha
●EDITING
tutoa, “Temptation of Anthony”
sukechan, “What is there in the backyard of Kinkaku-ji?”
●TRANSLATION
Suzuma
2015年のカレンダー
*ここにはこれから見たい展示やほしい本を書いています。だから日記の日付は嘘です。
行きたい
ほしい
marvellous
- David OReilly、2015、109645790437692847650
- 五番街マック(蚊に・しわしわ)、2015、五番街マックのテーマ
- 小林秀雄、1977、『本居宣長』
- Constantin Brâncuşi、1907-10、The Kiss
- ゴッホが書いた手紙
もらった漫画
先日はコミティアに御越しいただき、誠にありがとうございました。いただいた物について感想を書きます。ひとつだけだったのでもっとください。
- 死霊のすがわら、2015、『僕が彼女を好きな理由』
4ページだけの漫画、形式が明確で読みやすい。
初めの2ページで、彼女の変でおもしろさがひとつひとつ紹介される。3ページ目で、女が本音トークを始めると、やっぱりつまらないやつだったとわかってしまってがっかり。するけど、そこで性的倒錯に走って、閉じた世界に閉じこもりはしないのが、死霊のすがわらの漫画が変化してきているところだと思う。
題名の付け方が効果的。
https://note.mu/shiryou_sugawara/n/n9abcccd673f9 この作品はインターネットで読むことができます。会場でもらったものは台詞も手書きでした。文章も書き換えられています。死霊のすがわらさんの字は作品にあっていると思うので手書きのが手に入って嬉しいです。
ほかにコミティアで入手したもののなかからよかったものを書きます。
交換してもらった本
コミティアのことを書きます。2000円分の『熱紙』と900円分の『いかの教育』、デブリが2200円分も売れました。ありがとうございました。引き続き購入のほうよろしくお願いします。そんじゃあ次に交換していただいた本のことを書きます。
- 中島武明、2015、『フツパ(56号)』
- 中島武明、2015、『フツパ(57号)』
絵は紙の両面に描かれているけど、2回折り畳まれてラミネート加工されているので、四分の三が見えない。彼女の印刷物を見るときにこれを横に置いておくと、この線はこのタッチで描かれているはずだなあと思うことができる。
- しわしわ・他、2015、『混濁池』
9人の作品が載っている本、だいたい漫画。
「ある地平とまがまが」、なにが描いてあるのか半分までしかわからない。縛られた蝦。ホタテの上に空の煙?変な月。草だらけのネズミ飼いの女。ネギが刺さった隕石。
ウツボカズラのページの男の髪の毛の切り抜き方がふざけている。ファッション誌等で絶対に見ることができる人物切り抜き処理の気持ち悪さへの反動だと類推する。この作品をどう見たらいいのかまだわからないけれど、エビとクサがいいと思う。
しわしわが描く絵のもやもや感が死んで平面的に見える。これは印刷したせいではないか。液晶ディスプレイで、光を溜めているような見え方のほうがいい気がする。たとえば《この絵》がよかった。《こっちの絵》のやる気のないライトもいい。今回は背景も趣向を変えてのっぺり気味にしたのか。わかりません。
「本当は仲良くなんてなくって」、短くて掴みにくいので150ページくらいの物語で見たい。
「巨人の鼻水でちっそく死」、印刷失敗!鉛筆書きの原稿をそのまま印刷するとしたらフルカラーで刷ったらいいのか?
読み返しても読んだ覚えのない感じがする漫画。三段ぶち抜きの丸太というのが新鮮。定規の使い方が天才的にラフ。
「ロングバケーション」、電車で読んでいたのでエッチなページを飛ばした。デジタルの調整されたがたがたの絵が気持ちいい。
「いちねんにくみ」、怖過ぎ、ルール違反。
- しわしわ・他、2015、『月刊メリス(47号)』
一部にしわしわの発言が載っているらしいけれど、トークで発言者の名前が書いていないし、紹介もないため完全にわからないフリーペーパー。そこが解消されたとしても、登場する人たちと仲良しでないと楽しむことは難しそう。編集した人の後書きに、「これを見て一瞬でも心が軽くなってもらえたら本望です。毎日つらくてだるいけど何とか生きて行こう」と書いてある。やだなあ。澱んでいる。エビデー・ライフを楽しんでいる人は対象読者ではない。
- たなか麦、2015、トモチケ
まず子供は最新のマイチケがどれかわからんし毎回同じチケ読み込んで毎回なかよしライブやったり毎回同じワンピを印刷したりしてる子結構見る…まあ親がこのライブでこの服を着ろとか言ってくるよりは全然いいと思うけど
https://twitter.com/oplant/status/635010964593573888
そんなことは言えない。毎回同じセッティングで遊んで面白いということは、まず、プリパラの力はその楽しさのなかにあると思ったほうがいい。1000回以上遊んで、神ランクに達して、プリパラにIDを5つ持つたなかは目が曇ってしまった。なにが最新のマイチケだよ。そんなの心のなかに装備されているから気にしなくていいんだ。
- 死霊のすがわら、2015、『猛獣狩りにいこうよ』
いままでより話を丁寧に書こうとした感じのする作品。死霊のすがわらの漫画を読むのはこれで、いま部屋で発見したのを数えて13。いままでと違う感じ。ぶっ飛んでて、フェティッシュであざとい、萌え萌えネコミミ決めポーズでごり押し、だったのが消え去っている。わかりやすく魅力的だった部分がごっそりなくなった。新しく始めるために、使い慣れた強烈な武器を捨てたような感じ、武道家が僧侶に転職するときと同じ。
でも語られる話は変わらない。コンプレックスを持った中年男性が女子高生に癒されるパターン。あるいは、その逆パターン。監禁して一方的に好き勝手する話、監禁して共依存的な芝居がはじまる話。『猛獣狩りにいこうよ』に似ているのは2011年の「rumbling hearts (君が望む永遠)」。2013年の「裸であなたと出会いたい」は内容も絵柄もイレギュラーで、世界を俯瞰する視点があった。そういうのもあったけど共通するのは、妙な観念で自分を縛って苦しんでいてカタルシスを求めるところ。とにかくカタルシスがほしくて仕方がない人たちが出てくる。そんな陳腐なものを絵の勢いで見せるというのが死霊のすがわらの漫画のイメージだった。
気になったところ。主人公・Tを性風俗店に誘う友人・Yが登場すること。友好的な第三者が物語に入ってくるのは珍しいと思う。いちばんよかったのもここだと思う。
悪いところ。とくに悪いのは、後編最初の小学生・T。小学生の感じが全然描けていない。同じページのおばさんの絵も全然よくないから、描きたくないものは描かなくていいんじゃないか。描くならもっとがんばれ。
本当に良くないのは花。この作品では花が花だけで何より美しく描けていないと駄目な気がする。
死霊のすがわらが『猛獣狩りにいこうよ』でやろうとしたことがわからない。とにかく絵を変えた。タイトルは元ネタがあるっぽいけど知らない。タイトルのポップさが作品にも入っていてほしい。
裏表紙が『空想下校』の使い回しだ。なにか関係があるのかな。
交換してもらった本
コミティアで本を交換していただき、ありがとうございました。今回は交換以外の本が一冊も売れなかったことを記しておきます。デブリが2つ売れて、売上は千円です。それではもらった本の悪口を書きます。
- 蚊に、2015、『tissue paper party』
以前の『ぼるけいの』や『からあげ』とほぼ同じ約A6サイズ、8ページ。既刊の2冊がデジタルだったのに対して、たぶん今回は鉛筆で原稿が描かれている。そのため印刷でいろいろ潰れてしまっているのが悩ましい。内容的な変化としてはだんだんと描かれるものたちに繋がりがあるようになってきている気がする。その努力が「のびたら・・何だろう・・」という無理のある描写になったかと考えたりする。
くわえて、五番街マックのテーマ曲の動画を見なさいと言われていたのでそれについて。断然、映像なしのほうがよかった。欠伸の止まらない蚊にがとてもキュートではある。だけれど荒荒しい背景!曲の雰囲気を大きく破壊している!二人にとってガタガタの街を眺めるのはあれこれのフィーリングが喚起されていい気分かもしれない、でもその魔法は関係者以外には効き目がない。だって関係ないんだもん。
蚊にとしわしわが目的地に到着、曲のほうでもポテトの揚がる音。ここだけ画質がいいけどやっぱり実際の場所の画はないほうがいい。ポテトの音だけで十分伝わるのが気持ちよかったはず。目を覚ませ。曲は最強かわいい。サウンドクラウドにセットで上がっている画像もすごい。動画だけ、あの五番街マックの仕事とは思えない。
- 片桐ナントカ、2015、『さよならポタージュ』
最初の2コマが綺麗に決まっている。世界に閉じ込められていることを示す無時間的な表現。
- しわしわ、2015、『他人の庭2015』
切迫した気持ち。座る場所のない街。大きな岩盤に走った亀裂、その隙間にしか自分のために吸える空気が漂っていないくらいの気持ち。自分のための呼吸。いまいちの仕事だろうと生活のためには必要で、そして、それでも感受性が死んでいなければどうするか。
「相対時間の感覚」というのには嘘が入っているし、感傷的に捉えても仕方がない。
- ク渦群、2015、『牙穴儿宀/穿つ』
墨一色。色で塗り分けられていないク渦群の絵はもうなにもわからない。でも、なにが描かれているのか判別するような見方になってもつまらないし。一言だと変な絵だなってなるけど。もしかしたら作者の論理も矛盾していて、髪や首の流れはかっこいいけど画面全体は雑然としてるとか物語がありそうでないみたいなことになっているのかもしれない。
巻末の文について。勢いで自分を誤解したまま書いている感じがした。こうしたくないという否定的な動機ばかりではなく、どうしたいのかを説明してくれるとよりよい。
- joytomo、2015、『星雲』
100年前の天文学者たちについてのゆるいまとめ。なぜその情報をまとめたのかは不明。著者独自の新情報が付加されているのかも不明。それとも最後のページに「小説」と書いてあるのはこれが全部作り話だという意味だろうか。だとしたらウィキペディアの嘘ページみたいなもの。
- 中島武明、2015、『フツパ』53号〜55号
ネガティブなことを書くと自分も嫌な気分になるからとっても嫌だが、しかし、『フツパ』は変えなきゃいけないと思う。このままではルサンチマンのガス抜きにしかなっていない。55号も出したこと自体は尋常ではなく、そのエネルギーがあれば今後もっといいものが作れるに違いない。自分で映画を撮って、自分の文体を探さなきゃいけない。それでないならもう一切興味が持てない。
- 山本悠、2015、『いかの教育』
イカ・ヒト・サカナ・シカが同じ土俵で生きる社会の不平等を描いた4コマ漫画集。この社会の最弱は白い体を持つイカだ。イカは「いかだから」という理由でいじめられ、脚を食われ、教育を受ける機会を奪われる。イカは社会階層間の上昇移動を断念せざるを得ず、世を捨てて漫画でも描き始める。
このたった11本の4コマ漫画のなかにはどっかで見たことのあるカットが節操なしに配置されている。しかしそれは、『いかの教育』という漫画が凡庸であることを意味しない。山本はお約束の展開を撒き散らすことで、人人の記憶の引き出しを開けっ放しにしまくり、そこに4コマ漫画には似つかわしくない広がりを与えるのだ。物語は、もはや漫画の外、読む主体の内で動いている。絵が手抜きであっさりと描かれているのも、読者が目の前の、実際の漫画に未練を持たないようにする配慮だと言える。
(博士以外の)キャラクターデザインも極限まで簡略化され、イカ同士、ヒト同士、魚同士は区別が付かない。そういうハードな同質性と異質性の世界で、しかもやはり匿名のまま、若者がひとり正義に目覚める。力強い。いいね。
コミティア当日に30分くらいで描いたくせによくでき過ぎている。ふざけて脱線しても戻ってこれてるし、4コマ漫画としても成功している。思い返すと彼の作品は短時間で一気に作ったもののほうが親しみやすい。そうでないものは手間暇かけた結果意味不明になっているようなことが多い。
付け加えて装丁もいい。余計な装飾のないコピー用紙の背をホットボンドで接着してあるのは、まるで烏賊くコ:彡の背骨のようだ。
ただ、非常に残念なのが、インスタントに「教育っぽさ」を演出しようとして原稿用紙に算数ノートを選んでしまったこと。ダサ過ぎる。最初縦書きだった台詞も、原稿用紙の形式に釣られて、まったく意味なく横書きになっていく。ダサ過ぎて本当すべてが台無しになる。こんな判断をする人間が描いた漫画に感動したのかと、自分の感覚への疑いが強まる。
交換してもらった本
またコミティアで本を交換してもらったので感想を書きました。せっかく交換してもらっておいて、無恥で厚顔とはこのこと、礼を失したことばかり書きました。//m2d8、新しい情報を手に入れたので上書きしました。//m2d12、文意を取り違えた発行者からクレームがきたので上書きしました。
説明できないけどよかった。ゲームの起動画面の手描き3Dがよかった。イチゴショートの画像を小さく貼り込む技は五番街マックの相棒・しわしわくだものの影響っぽいと考えていいだろう。蚊にの漫画は解読を許さない感じがある。彼女は、ばらばらの記憶としてしか感覚できなくなった少年時代を探検する考古学者だ、いや、違う、みたいな感じ。見つかった遺物は陳列され一般公開されるが、それは断片として見つかるのが普通で、蚊にによって完全な標本が提示されたことはまだない。
8ページの本で、最後のページに小説がある。ぱっと見では意味不明で、読む気が消えそうになったけれど、精読したらおもしろかった。『失われた時を求めて』の空想シーンだけを読む感じ、とも違うけど、犬が元キャプテンを探す話。漫画の場合はどんどん描きたい絵が描かれて、登場人物が入れ替わり過ぎるから、それでどんどん物語が切断されるのかもしれない。
この小説(?)を読んだ音楽を知らされた。
- 蚊に、シール
ナイスシールももらった。熱紙が完成したらまとめてトッシュに送るのでもう一枚ください。
これでハッシュマグは廃刊。「本のこども」という企画で、8等分されたページを切ったり折ったりすると8ページの本ができる、というのが12人分ある。なんでコミティア終わったのに製本作業してんだろうと思いながら本を作った。できあがった小さい本は、ハッシュマグ本体とはなにも関係がなくなったように感じられた。A5 判の8分の1だから文字も絵も小さくて目がつらい。それに切り離した瞬間にどれが誰の作品だかわからなくなっちゃった。結局どうだったかと言うとあんまりいいとは思えなかった。コンセプト優先で、形式と内容の一致を強引に実現しようとして奇形が産まれるパターンだと思う。
岸本の漫画。最初おもしろそうだったけど最後の4ページが超つまらない。頭で考えてまとめようとしているのがよくない。
ク渦群の漫画。なにが描かれているのか全然わからなくてよかった。でも万引き女子高生の強姦って、性癖がキモイおっさん過ぎる。
鷹林ケイの漫画。一貫しているいい漫画だった。
そのほか。「クリックスピリット」の攻略本を作者自ら書いてくれるのは贅沢だけど、文体を変えないと攻略本として機能しない。つるつるの本文用紙が静電気を帯びてページがくっついて読みづらい。
- 百頭たけしほか、2015、『カントリードーロ』
派手な看護婦を同人で見るのは何年振りだろう。でもそれ以外とくに何もない本だった。写真はなんでモノクロにしたのか。
- 寶樂圭、2015、zine(無題)
たぶん、印画紙にプリンターのインクで描いた絵の上に、油性マジックでぐちゃぐちゃ描いたもの。以前書いたことだけどこの絵がいいとは思わない、って知ってるくせに寄越された。絵なんて絵しかできないやつにやらせとけばいいことで、自分から絵に閉じこもるのは空しい。空しくない?色弱の意見なので無視してください。
- しわしわくだもの、シール
モザイク処理なしのほうがいい。それはインターネットで見れて楽しい。
- しわしわくだものほか、二つ折りされた一枚の紙
上の角だけ丸い。
- やごさん、2014、『2014年創刊誌&休刊誌レビュー簡易版』
創刊した雑誌と休刊(廃刊)した雑誌を取り上げることで、漫画産業のトレンドをつかもうという本。ひとつも商業漫画雑誌を読んでいないので私に言えることは少ない。買ったことがあるのは吾嬬竜孝が載っていたときの『エロティクスF』くらい。気になったことはいくつかある。1、「マニア誌」や「雑誌全体のコンセプト」といった言葉の中身がよくわからない。2、エロ漫画とBL漫画を除外する理由はなにか。3、数量的な分析が必要。あとは楽しい図とかほしい。
- 気が狂ってやめる、2015、『kiikurute ザベスト』
twitterに投稿したなかから人気の3tweetsを手書きしたもの。作ることをやめたように見えていたけれどツイッターが彼の舞台だったということ。これは彼が当日イベント会場で作った本。
- ク渦群、缶バッヂ
- ナクヤムパンリエッタ、名刺
- joytomo、2014、『僕たちの世代の挑戦』
世界平和を呼び掛ける本。これは酷い。インターネットで検索した世界の貧困を並べて、解決できない問題じゃないとほざいてみて、具体的になにをするのかと思えば、皆が友達を誘って毎日1ドル寄付すれば救えるとか。恐ろしく平板な認識。理系とはいえ大学院まで出ていて開発学みたいな研究領域の存在を知らないはずはないのに、なぜここまで極端に単純化してしまうのか。おまけに「これは世代に課せられた問題」だとか無責任なことを言って締め括る。彼が毎日寄付を続けているのかも疑わしい。続けていたとしても余計に怖い。既に手遅れで、カルトにはまっていてこれもその活動の一環なのかもという線も否定できず不安になった。余計なお世話だ。後進国の恵まれない連中に同情してればかっこつけられるなら楽だよ。ただの中二病ならいいけど。
- 嘉江、紙ごみ
彼女とは五番街マック前でぐうぜん会った。今回の五番街マックで見るべきは本よりも新しい機械だったっぽい。でもそこに嘉江がいて3人のお喋りが盛り上がっていたために、私の入り込む隙間はなくて、ハンバーガー吊るし機?や毛虫?などのプレゼンをしてもらえなくて満喫し損ねた。満喫し損なわされた代わりに頂戴できたのがこのZINEだけど、どういうメッセージとして受け取るべきかなかなか定まらない。